【読解力テスト解説】ワイドナショー<12月8日>の問題

読解力

こんにちは、本日ワイドナショーで日本人の読解力の低下を問題視したトピックスが取り上げられていました。<2019年流行語大賞▽子どもの読解力低下>

読解力を図る問題で2つの例が紹介されていたのですが、あの武田鉄矢さんでさえ誤答されていたことはかなり驚きました。

ダウンタウン松本人志さんが「この問題の解説をしてくれよ!」とおっしゃってましたが、司会の東野さんが「そういうものなんです」と言われていたので、代わりに私が文意を解説いたします。

そもそも読解力の定義とは

「リーディングスキルテスト」(RST)とは、教科書や新聞、マニュアルや契約書などのドキュメント の意味および意図を、どれほど迅速かつ正確に読み取ることができるかの能力を測定するために国立情報 学研究所 社会共有知研究センターが考案したテストです。

引用: 国立情報学研究所  https://www.nii.ac.jp/userimg/press_20160726-1.pdf

文章の意味、意図を速く、正確に読み取ることができるかの能力ということです。この能力がなければ、本を読んでも勉強できないし、契約書でも騙されるし、色々な弊害があって不幸になりそうですね。

ではこれらを踏まえて実際にテレビで出題された問題を見てみましょう。

問題① 

問題

メジャーリーグの選手のうち28%はアメリカ合衆国以外の出身の選手であるが、その出身国を見ると、ドミニカ共和国が最も多くおよそ35%である。
メジャーリーグ選手の出身国の内約を表す図として適切なものをすべて選びなさい。

答え

②です。

回答を振られた武田鉄矢さんはなんと④を選択されていました。

それでは、問題文を細かく見ていきましょう

問題

メジャーリーグの選手のうち28%はアメリカ合衆国以外の出身の選手であるが、その出身国を見ると、ドミニカ共和国が最も多くおよそ35%である。
メジャーリーグ選手の出身国の内約を表す図として適切なものをすべて選びなさい。

メジャーリーグの選手のうち28%はアメリカ合衆国以外の出身の選手であるが、

ここまでの文章からまず読み取れるのは、28%はアメリカ合衆国以外の出身の選手(例:日本,中国,ドミニカ共和国…)そして、72%(100%-28%)はアメリカ合衆国出身の選手だということが判明します。

メジャーリーグの選手はアメリカ合衆国出身の選手とアメリカ合衆国出身ではない選手しかいないのですから。

図で表すとこうですね

その出身国を見ると、ドミニカ共和国が最も多くおよそ35%である。

その出身国の『その』とは何のことなのか?を正確に把握することがこの文意を図る大きなカギであると考えます。その出身国とは、アメリカ合衆国以外の出身の選手の出身国です。

この文章全体で話題にしているのは、アメリカ合衆国以外の出身の選手のことなわけですからね。それ以外の対象が、その(これまでに出てきており、同じ語句を使うと冗長なのでそのを使っている)の対象であるはずがありません。

アメリカ合衆国以外の出身の選手の出身国を見ると、ドミニカ共和国が最も多くおよそ35%だったのです。

アメリカ合衆国以外の出身の選手の出身国は全体から見ると28%であるわけです、そのうち比率的に一番大きかったのがドミニカ共和国でおよそ35%だったということですから図に表すと以下のようになります。

35%というのが何に対しての35%なのかを正しく認識することが必要です。

アメリカ合衆国出身以外の選手の内の35%ということです。

アメリカが宗国出身以外の選手の割合は28%なわけですから、このドミニカ共和国出身の選手の全体の割合は0.28×0.35 = 0.098

つまりドミニカ共和国出身の選手の割合は約9.8%なのです。

そしてアメリカ合衆国出身以外の選手で、かつドミニカ共和国でもない国は以下のようになります。問題文では語られていないので、その出身国がベネズエラなのか日本なのか中国なのかはわかりません。

答えをもう一度みます。

ベネズエラが文章にない国が出現していますが、ここに問題での条件はないので関係はありません。

問題文②

アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデ ンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、 形が違うセルロースは分解できない。

セルロースは( )と形が違う。

選択肢

A デンプン
B アミラーゼ
C グルコース
D 酵素

出典:東京書籍㈱ 高校生物基礎教科書『新編・生物基礎』 19p

(高校の教科書なんですね。。。)

答えは

答え(A.デンプン)です

松本人志さんはD.酵素と解答していましたし、ゲストの古舘伊知郎さんはB.アミラーゼと解答していました。

それでは細かく見ていきましょう

アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデ ンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、 形が違うセルロースは分解できない。

まずアミラーゼという酵素という文章でアミラーゼは酵素を構成するたくさんのうちの一つという抽象と具体の関係を理解したかどうかが一番大事です。他でいうと、トマトという野菜と言っているようなものです。野菜はトマト以外にたくさんあるように、酵素はアミラーゼ以外にもたくさんあるんですからね。

そして、その後の文章を図に表すと以下のようになります。図で見ればわかりやすいかと思います。

これを見た上だと、

セルロースは( )と形が違う。

選択肢

A デンプン
B アミラーゼ
C グルコース
D 酵素

これはここまでの文章から言えるのは、デンプンと分かります。

しかしこの問題のおもしろいところは、「セルロースは()と形が違う」ここだけに注目すればなんでもありになることですよね。とはいえ、 問題文の中身を理解するとこの比較対象として意味があるものと考えればデンプンになるのですが。

ちなみにこの問題に関する正答率はこちら。検索してみつけた読解力の問題の中でも正答率がかなり低い問題だったようです。

まとめ

私の仕事で技術系なので、このような説明を理解する際に必ずと言っていいほど絵を書きます。

文章って物事を説明するための手段なんですよ。絵や動画で見れば誰でも同じイメージになるのに、文字にすると書き手の文章力によってアウトプットが異なってしまいます。

ですから文章の内容を理解するために、書き手がどんな絵を表そうとしたのかに立ち返る、つまり絵にしてみることが理解をする上で有効であることが経験上多くありました。

ワイドナショーの方々は気の毒だと思います。あの状態で解答させられていましたからね、ペンと紙を渡してあげるべきだったのでは?と思います。読解力を測定したいのだったら何を使っても良いと思いますのでね。

PSそもそもこの読解力がトレンド入りすることになったのはこの書籍からです。


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コメント

  1. ごま方 より:

    2番目の問題、なんとか理解できた気がしたと思ってもやっぱりわからない。なんかまわりくどい文章。あ〜

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